ハワイアンシャツ始めましょう

ハワイアンシャツ始めましょう

昨日のことですが、今季はじめてハワイアンシャツを身に纏いました。

いや、やっぱ好っきゃねんな訳ですよ。

10代の終わり、先輩に憧れて手を出したのが切っ掛けです。

今のお仕事なのも、その流れがあったから!

とりあえず今の私があるのは、ハワイアンシャツのお陰と言っても過言ではございません。

 

昨夜、自分のコレクションを引っ張り出して着てみたらほとんどが小さく感じまして・・・服が縮んだのか、体が成長したのか・・・

全ては明日の健康診断で判明しそうです。

 

さて、そんな夏の風情を感じられる、最良のアメリカンクロージングの一つである「ハワイアンシャツ」。

その中でも、和柄は特別な存在だと思っております。

今日は、そんな「和柄のハワイアンシャツ」を少しでも好きになって頂けたらと思います。

因みに、私が「ハワイアンシャツ」を連呼して「アロハシャツ」とは言わないのは、この時代は「アロハシャツ」が商標登録されていたので、一般的な呼称が「ハワイアンシャツ」だったからです。

 

ハワイアンシャツの黄金期とも言われる1930年代から50年代、ハワイアンシャツには様々な和柄が存在していたのは周知の事実ですね。

日系移民たちの影響もあるかもしれませんが、何より彼の地の人々からすると、全く異なる文化のものに惹かれるのは至極当然のことだったのではないかと思います。

スカジャンなんかも良い例ではないでしょうか?

我々がアメリカやヨーロッパの国々に憧れるのと同じですね。

 

こちらのアイテムも、正に1940年代に生まれた名作の一つです。

 

 

サンサーフ ハワイアンシャツ SS37858

「アロハシャツ」の言葉を一躍有名なものにしたブランド「ムサシヤ」の手掛けた一枚。

桜の景色の中に五重の塔、鹿など奈良の風景がデザインされています。

 

 

珍しいのがフロントの胸ポケットです。

 

 

何が珍しいって、写真じゃ分からないと思いますが、両胸にそれぞれ設けられたポケットはボタン付きです。

 

 

他の作品にはあまり無い特徴です。

更には縫製です。

これアメカジ好きにはたまらんですよ!

 

 

なんと本縫いです!!!!

チェーンステッチが凄い!みたいな風潮がございますが、このシングルステッチこそが、物作りの上では格式が上です。

当時のテーラーメイドの味わい深さがあります。

柄やタグだけでなく、細かい縫製仕様まで再現された、サンサーフ渾身の一枚です。

 

合わせてこちらもご紹介します。

 

 

グリーム ハワイアンシャツ 600

和柄の人気モチーフの一つである、「虎」。

スカジャンなどでも良く目にしますよね。

フロントとバックのボディー部分にのみ柄を配したパネル柄で、非常に生地のロスが多く製作者泣かせな一面があります。

 

 

あえて胸にポケットは設けず、柄を引き立たせた珍しい一枚です。

なんと、こちらのシャツも本縫いによって製作されています。

 

 

フロントの前立て部分も、生地を縫い合わせることで、芯の通ったキレイな形を作り出しています。

先ほどのものもそうでしたが、生産効率よりも一枚一々丁寧に仕立てられた証です。

 

 

柄のインパクトだけでなく、細かい縫製など、心くすぐるディティールが存分に詰まっております。

 

「和柄」というワードは、時にマイナスなイメージを持たれてしまいます。

正直言えば、和柄好きな私も受け入れられない和柄系のアパレルはいくらでもございます。

だからこそ、これらの和柄のハワイアンシャツを、私たち日本人も存分に楽しむべきかと感じます。

ぜひとも世間のイメージに捕らわれず、シャツに込められた背景なども感じて頂けたらと思います。

ハワイアンシャツ

 

甘太郎

 

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